「12月20日…ああ、確かその日はあいつの命日だったな。

あいつの命日に俺と決着をつけようとは、お前もなかなか質が悪い」

バカにするように笑った真木に、宗助はピルケースから錠剤を取り出した。

それを口に入れると、すぐに噛み砕いた。

苦い味が口に広がった。

「まあ、いいだろう。

12月20日だな」

言い終わったのと同時に、電話が切れた。

宗助はスマートフォンから耳を離すと、錠剤を口に入れて噛み砕いた。

口に広がった苦みを消すように、水を喉に流し込んだ。

その後で深く息を吐くと、ベッドに倒れ込むように横になった。