「えっ、わかったの?」

夏々子もソファーに歩み寄った。

「冷蔵庫は見なくていいのかよ?」

瑛太が聞いた。

「そこに隠すヤツは間違ってもいないだろ」

宗助はソファーをたたいた。

「この辺りだけ音が違うな」

呟くように言った宗助に、
「何でわかったんすか?」

桑田が質問を投げた。

「ソファーの配置が数ミリほどずれていたんだ。

床にもわずかだけど、傷がついてる」

確かに宗助の言う通り、床に少しの傷があった。

ガパッと音がして視線を向けると、
「やっぱりな」

宗助は呟くと、黒いごみ袋を引っ張り出した。