「顔はブサイクって訳じゃないと思うけどな。

チラッと見ただけだけど、なかなか男前な顔立ちしてたし」

そう言った瑛太に、
「ただ単に人間嫌いなだけじゃない?」

夏々子が言い返した。

「人間嫌いなヤツがライブに顔を出すか?」

そう言った桑田に、
「確かに…」

夏々子はごもっともと言うように口を閉じた。

「君たち、何の話をしてるんだ?

まだやるべき仕事があるだろ」

宗助が夏々子と瑛太と桑田の間に入ってきた。

「ああ、ラストの…」

思い出したと言うように言った夏々子に、
「いや、別の方だ」

宗助が言った。

「別…ああ、なるほど」

瑛太がわかったと言うように首を縦に振ってうなずいた。