今の季節らしく、暑中見舞いのハガキもあった。

こちらも風鈴のイラストやひまわりのイラスト、すいかのイラストと種類が豊富だからおもしろかった。

「あっ、これかわいい!」

夏々子が見せたのはかわいらしいデザインの封筒だった。

「じゃあ、それはなっちゃんにあげるよ」

そう言った宗助に、
「ホント?

やったー!」

夏々子は嬉しそうに封筒を胸に抱きしめた。

「甘過ぎるね」

「うん、甘過ぎる」

瑛太と桑田が呆れたと言うように言った。

ファンレターの仕分け作業を続けていると、
「何だ、これ?」

宗助は手に持っている白い封筒を見つめた。

印刷された文字で事務所の宛先と住所が書いてあるだけだった。

裏を見て送り主を確認するが、特に書いていない。