「仕方ないな…。

9月の終わりに始まる全国ツアーまでには戻しておけよ」

「ホント!?

やったー!」

夏々子は両手をあげて喜んだ。

宗助はそれを微笑ましく見た後、
「久しぶりかもな、なっちゃんと2人でいるのは」
と、呟くように言った。

「そうだね」

夏々子は答えた。

「心配かけたな」

続けて言った宗助に、
「…寂しいのは、なれてる」

夏々子は呟くように答えた。

「寂しいのはなれてるけど…ソウちゃんが容疑者として警察に連れて行かれたのは、つらかった」

呟くように言った夏々子に、宗助は首を縦に振ってうなずいた。