水族館を出て次に辿り着いた場所は高級なイタリアンレストランだった。
此処で豪華なランチをご馳走になり、その後は公園でくつろぎ、次に恭介さんが車を停めたのは、イチゴスイーツが有名なお店だった。
「水族館では俺の趣味に付き合わせてしまったから、今度は愛花ちゃんの好きなものを食べて欲しいなって思って……愛花ちゃん前に、この店に来てみたいって言ってたし」
「覚えてくれてたんですか?嬉しいです」
イートインとテイクアウト両方出来るので、今日は店内で食べることにした。テイクアウトは行列が長く待ち時間がどのくらいになるか分からないのに対して、店内は空席が目立っているのが大きな理由だった。
私はカフェオレとイチゴムースとイチゴのミルフィーユを、恭介さんはコーヒーとイチゴショートを注文した。
「恭介さん、今日はありがとうございました。とても楽しかったです」
「愛花ちゃん、まだ終わりじゃないよ。なんかもう帰るつもりみたいだけど」
「えっ!水族館に豪華なランチと此処のスイーツをご馳走になったのに、まだ何かあるんですか?」
「うん、行き先は着いてからのお楽しみね」
そう言うと恭介さんは車を走らせた。恭介さんが連れて来てくれたのは、会員制のホテルだった。部屋はスイートルームでプールやレストラン・オシャレなバーなどもある。
私も恭介さんも体を動かしたい気持ちがあったので、プールで泳ぐことにした。水着はホテルの部屋に備え付けてあるビキニを着用した。プールには私たちだけだったので誰にも邪魔されない二人きりの時間が流れた。
「俺は愛花の水着姿を独占出来て嬉しい」
「でも私のことを見る男の人なんて恭介さん以外に居ないですよ。だからいつでも恭介さんが独占してますよ」
「愛花は何も分かってない。会社でも仕事の話をしていると分かっていても、愛花と話してる男をみると狙っているように見えてしまう」
「ヤキモチですか?妬いてもらえるのは嬉しいですけど、私は恭介さんしか見てないので安心して下さい」
「それは分かってるんだけどね、分かってても妬いちゃうんだよ」
「それは私も同じです。恭介さんのことをカッコイイって言ってる女子社員に私の彼氏だっていいたくなるから」
私達はお互いに本音を漏らし、プールの真ん中で唇を求めあった。