死体だった。その状態はとてもひどくとても見てられなかった。死体だとわかったのは、人の形をなんとか保っていたから。それは、真っ黒な炭の様になって一体性別がどっちだったのが判別できない程酷かった。
僕は見てられず、その場を走り去っていった。目的は無い。けれど、どうにかして彼女を探したかった。今彼女はどうなっているのか、僕は知りたい。
楠野さんは今、どこにいる?
僕はあてもなく外を走っている。すると、何か物音が聞こえる。その場で立ち止まった僕は急いで隠れる場所を探す。すると、視界に丁度物陰になるコンクリートの壁を見つけた。僕は急いでその隙間に入り込んで真正面から見えない位置に隠れた。
「この辺りはどうだ?」
「恐らく、生き残っている方は全くいなさそうだ」
そんな話し声が聞こえた。僕はゆっくりコンクリートの壁越しから聞き耳を立てる。
「しかし、今日のあの破壊現象って……」
「ああ、恐らく暴走だろう」
暴走、その単語が聞こえた時、多分これは世界の主というのが引き起こしたものなのだと瞬時に理解できた。
「世界少女の儀式が行われる前にこんな事が起きるなんてな……」
「しかも、このゴタゴタで世界少女に選ばれた少女が消えてしまったらしい」
それを聞いた時、一瞬何を言っているのか理解ができなかった。
世界少女が、消えた?
「確かその娘は、」
それを聞いてしばらく息も出来ない程動揺した。
「楠野美樹、だったな?」
嘘だと思いたかった。けれど、やっぱり世界少女に選ばれたのは、
楠野さんだった。
「ああ、今一体彼女がどうなっているのかわからない」
「それは、まずいですよね……儀式まだ始まっていないって言うのに」
「だから、まず優先すべき事は彼女の捜索だ……なんだ、アレは」
僕は見てられず、その場を走り去っていった。目的は無い。けれど、どうにかして彼女を探したかった。今彼女はどうなっているのか、僕は知りたい。
楠野さんは今、どこにいる?
僕はあてもなく外を走っている。すると、何か物音が聞こえる。その場で立ち止まった僕は急いで隠れる場所を探す。すると、視界に丁度物陰になるコンクリートの壁を見つけた。僕は急いでその隙間に入り込んで真正面から見えない位置に隠れた。
「この辺りはどうだ?」
「恐らく、生き残っている方は全くいなさそうだ」
そんな話し声が聞こえた。僕はゆっくりコンクリートの壁越しから聞き耳を立てる。
「しかし、今日のあの破壊現象って……」
「ああ、恐らく暴走だろう」
暴走、その単語が聞こえた時、多分これは世界の主というのが引き起こしたものなのだと瞬時に理解できた。
「世界少女の儀式が行われる前にこんな事が起きるなんてな……」
「しかも、このゴタゴタで世界少女に選ばれた少女が消えてしまったらしい」
それを聞いた時、一瞬何を言っているのか理解ができなかった。
世界少女が、消えた?
「確かその娘は、」
それを聞いてしばらく息も出来ない程動揺した。
「楠野美樹、だったな?」
嘘だと思いたかった。けれど、やっぱり世界少女に選ばれたのは、
楠野さんだった。
「ああ、今一体彼女がどうなっているのかわからない」
「それは、まずいですよね……儀式まだ始まっていないって言うのに」
「だから、まず優先すべき事は彼女の捜索だ……なんだ、アレは」