「だね。じゃあ、今からケーキー買って、パァーとお祝いしよう。茜ちゃんの一六歳の誕生日。いいよね? 和歌ちゃん」

店長は立ち上がり、近くにあった自分のカバンを手にとってみんなに言った。

私はみんなに言った。

「はい。茜も喜びます」

「よしゃあー。じゃあ、今から買ってくる」

店長は、右手を上げて、駆け足で外に出ようとした。
すると、天沢さんは店長に言った。

「こんな夜中に今から買いに行くんですか?ダメとは言いませんが」

天沢さんは困ったような表情をして、みんなを見た。

「…だったら、ピザ屋に頼めばいいんじゃない。確かこの前チラシで見たんだけど」

海里くんは立ち上がり、自分の部屋に戻ったのだろうか。二階に上がっていた。

すると、タンダンと階段の音がした。

「これ、これ」

海里くんは右手に持ち、ピザ屋のチラシを持って、店長に渡していた。

「おっ、これいいんじゃない。しかも、今日でサービス終わりなんじゃない。まだ、大丈夫だね。ここに電話するね」

「そんな早く決めていいんですか?」

天沢さんは、店長に言う。

「じゃあ、これ見てみて。いいと思うから」

店長はそう言うと、天沢さんは手に取り見た。すると、目の色を変えて私たちに言った。

「…これ、茜ちゃんのためにあるサービスだね」

天沢さんがそう言うので、芹沢と海里くん、私は天沢さんの近くにより、チラシを見た。

それは、ピザ屋にしては珍しい。

スイーツ、ピザ。そして、茜が好きなたこ焼き盛りだくさんのサービスが載っていた。

ほとんど茜が好きなものだった。

私達は、チラシに釘付けになった。
みんな、思ったことは一緒だと思う。