焼いたら、パンを皿にのせてから、冷蔵庫にあるヨーグルトをおじいちゃんとおばあちゃんと私の分をよそう。
三人分のお盆を用意して、さっき作ったものをお盆の上に並べる。
カタっと、テーブルに置いていたら、おじいちゃんとおばあちゃんが揃って、起きてきた。
「…おはよう」
私はおじいちゃんとおばあちゃんに声をかけた。
「……おはよ」
低血圧なおじいちゃんは、眠たげな表情で挨拶してきた。
おばあちゃんは、さっきは余程眠かったのか。さっき程より、元気よくおはよう!と私に言っていた。
「おばあちゃん、よく寝たんじゃない?」
「久しぶりに、よく寝たね。和歌ちゃんに朝食作ってくれたおかげだよ。ありがとうね」
「…そんなことより、早く食べてみて」
私はおばあちゃんの言葉に少し驚いた。
朝食はいつも母が作っているが、たまに仕事が忙しく、朝食が作れない時は私が作っていた。
だけど、感謝の言葉を言われたのは初めてだった。すごく嬉しかった。
「…頂きます」
おじいちゃんとおばあちゃんの三人で両手を揃えてから、ご飯を食べた。
テレビをつけて、おじいちゃんとおばあちゃんでたわいのない会話をした。
私の家族以外のことについて、学校のことだったり、友だちのことを話した。
それは家族とは一回も話したことのない話ばかりで、楽しかった。私は朝食を済ませたあと、私は片付けをしようと台所に立った。
すると、おばあちゃんは、
「和歌ちゃん。ここはいいから。どこか出かけてらっしゃい」
「いや、でも……まだ、掃除もしてないし」