火曜日
私は朝早く目覚めた。まだ、おばあちゃんが目覚める前に私は朝食を作った。
ジュジュ ジュジュ
フライパンでベーコンを焼いていた時だった。
「和歌ちゃん?」
おばあちゃんはふぁーと欠伸をして、私に聞いてきた。
「おはようございます。おばあちゃん。今、朝食作っているから待ってて」
私はフライパンを片手に、後ろを振り向きながら、おばあちゃんに話しかける。
「…和歌ちゃん。言ってくれれば、私ご飯作ったのに」
「いえいえ、こんくらいやらせて。三日間お世話になるお礼」
私はおばあちゃんにニコッと微笑み、声をかけた。
それを見たおばあちゃんは目を丸くして、私を見てきた。
「…しっかりしてるね、和歌ちゃんは」
おばあちゃんはそう言って、じゃあよろしくね、何かあったら呼んでねと言ってトイレに向かっていた。
「…しっかりね」
私はおばあちゃんが言った言葉を発しながら、頭の中で繰り返した。
しっかりね。
昔から一人で出来ることが多い。だけど、根はそんなしっかりはしていない。
人の世話をするのが、好きなだけだ。
私はそう思いながら、卵を割り、フライパンに入れる。
そして、さっき焼いたベーコンと卵を混ぜて、あとは昨日おばあちゃんが買ってきたパンを焼く。