「…ああ、見えている。一生治らないかもしれないな」

私は海里君と芹沢の話を横で聞きながら、恐る恐る二人に聞いた。

「…芹沢が死ぬ時が分かるっていうのは、ほんとなの?」

海里君は私の方に振り向いて、無邪気に言った。

「ほんとうだよ~」

じゃあ、なんで私が聞いた時は、本当かどうかわからない回答をしたの。

「…この話は、終わりだ。お前に言ったはずだ。俺のことには構うな」

「…だけど、そんなこと出来る訳ないでしょ。死ぬ人をただ見守るだけなんて」

私は椅子から立ち上がり、芹沢本人に思いをぶつけた。

「私はただ誰かに助けてほしいと思うし」

私は目を大きく、芹沢を見たが、目をそらされた。本当のことだけど、芹沢に言うのは歯がゆい。

「じゃあ、なんでお前は死にたいと思うんだ。お前も誰かに助けてほしいのか」         

まともに話もしなかった芹沢が私に反撃してきた。だけど、芹沢の言う通りだからムカつく。

「あんたには分からないよ。私の気持ちなんて」