「…ふーん。そっか。僕は暁とは幼馴染で気さくに何でも話すことができる。だけど、僕と暁はあのことがきっかけであんな風になっちゃたんだ。人とは関わらなくなったと思ってたけど、よかった、和歌さんがいて」

何、それ。

あのことがきっかけって何なの。

気になることばかりだ。

だけど、海里君と芹沢の関係性が分かった気がする。

学校では見せない優しい一面が彼の中にあったのは人として安心した。

「ほら、やるよ」

相変わらず私には冷たいけど、芹沢はただ不器用なだけなんだと思った。

「…なに、笑ってんの」 

私は目の前に置かれたレモネードを片手に持ち、少し彼の前で笑っていた。

なぜか今の彼を見ると、学校の姿と違いすぎて困惑していたけど、考えすぎて笑いたくなった。

じゃあ、学校で言った死ぬ時が分かるっていうのは嘘なの。

「あ、そうだ。暁。今も見えているの? 死ぬ時のカウントダウン」

え? 今何って。