今年も夏がやってきた。今日は、夏休み最終日だ。伊都は自分の部屋で勉強をしていた。彼は今、受験生である。故に、この夏休みは、ほぼ補習と課題に費やしていた。
夏休み明けには、テストがある。それが終われば、模試。またその次はテスト。試験本番までその繰り返しだ。
「あー頭が働かねー」
伊都は、乱暴にシャーペンを起き、机に突っ伏した。
勉強は嫌いだ。出来ればやりたくない。だが、そういう訳にもいかない。あの大学に行くと決めたのだ。
面談以降、穂積に進められた大学にオープンキャンパスに行った。やはり素敵な大学で、益々行きたいと思うようになった。
その日から必死に勉強してきた。だから、こんな所で挫けるわけにはいかない。
「………」
伊都は顔を上げ、時計を見た。今は、昼の二時である。日が落ちるまで、頑張ろう。よし、とシャーペンを握り直したその時であった。携帯から着信音が鳴った。
「なんだ?」
開くと、兄の唯斗からのメッセージである。しかし、
『きょうのろくじ、こうえんであいませんかはてな』
なぜか全部ひらがなだった。「はてな」に関しては「?」に変換できていない。これは、明らかに兄ではない。
「誰だ……?」
怖すぎる。伊都は冷や汗がでた。まさか、今流行りの乗っ取りだろうか?とりあえず、
『誰ですか?』
と送っておく。すると、『ふーかです』と返ってきた。
「フーカ!?」
驚いて、思わず立ち上がる。なぜだ? 突然どうしたというのだ。
「あっ」
そう言えば、フーカと離れて約一年が経つ。そのことに、伊都は気がついた。
『やらなきゃいけないこと、終わったのか?』
そういうことになる。結局、彼女が何をしなければいけなかったのかは、未だにわかっていないが。
『うん、なんとか』
と返信があった。思った通りである。
『それで、あえるはてな』
なぜ今日なのかは分からないが、今日である必要がどうしてもあるようだ。
『今日の、六時だな? 分かった』
伊都は携帯を置いた。そうか、あれから一年が経つのか。経ってしまえば、一年など以外と早いものである。
「六時か。それまで頑張るか」
伊都はもう一度、机に向かった。
夏休み明けには、テストがある。それが終われば、模試。またその次はテスト。試験本番までその繰り返しだ。
「あー頭が働かねー」
伊都は、乱暴にシャーペンを起き、机に突っ伏した。
勉強は嫌いだ。出来ればやりたくない。だが、そういう訳にもいかない。あの大学に行くと決めたのだ。
面談以降、穂積に進められた大学にオープンキャンパスに行った。やはり素敵な大学で、益々行きたいと思うようになった。
その日から必死に勉強してきた。だから、こんな所で挫けるわけにはいかない。
「………」
伊都は顔を上げ、時計を見た。今は、昼の二時である。日が落ちるまで、頑張ろう。よし、とシャーペンを握り直したその時であった。携帯から着信音が鳴った。
「なんだ?」
開くと、兄の唯斗からのメッセージである。しかし、
『きょうのろくじ、こうえんであいませんかはてな』
なぜか全部ひらがなだった。「はてな」に関しては「?」に変換できていない。これは、明らかに兄ではない。
「誰だ……?」
怖すぎる。伊都は冷や汗がでた。まさか、今流行りの乗っ取りだろうか?とりあえず、
『誰ですか?』
と送っておく。すると、『ふーかです』と返ってきた。
「フーカ!?」
驚いて、思わず立ち上がる。なぜだ? 突然どうしたというのだ。
「あっ」
そう言えば、フーカと離れて約一年が経つ。そのことに、伊都は気がついた。
『やらなきゃいけないこと、終わったのか?』
そういうことになる。結局、彼女が何をしなければいけなかったのかは、未だにわかっていないが。
『うん、なんとか』
と返信があった。思った通りである。
『それで、あえるはてな』
なぜ今日なのかは分からないが、今日である必要がどうしてもあるようだ。
『今日の、六時だな? 分かった』
伊都は携帯を置いた。そうか、あれから一年が経つのか。経ってしまえば、一年など以外と早いものである。
「六時か。それまで頑張るか」
伊都はもう一度、机に向かった。