俺の退屈な話を聞きたい人間がいたら、そいつは相当の物好きだろう。
 きみは日常において、愛というものをその日常の一部に組み込んでいたりしないだろうか。難しいことは言わない。
 
 俺が言いたいのはその愛というものを、食事や睡眠と並べていないかということだ。ご飯は目に見えるし、人は勝手に眠くなる。しかし、愛は確かめようがない、そこに存在しないものだろうう。日常会話において急に恋愛について話す輩がいると、どうしても俺はそれに対し嫌悪感を募らせてしまうのだ。