すごい! 一挙に展望が開けてきた気がする。
三笠君、凄くカッコイイ、とっても頼もしく思えてきた。
私達を乗せた自転車は街中を離れ、住宅街をぬけて郊外の田園地帯に至る。
見渡すかぎりの水田に青々とした稲穂がなびく。
涼しいげな風が吹き抜けると、稲穂の海原に波の模様が走り抜けて行く。
何て清々しい瞬間だ。
しかも、私は三笠君と一緒に居る。
ガタン。
段差を乗り越えた拍子に自転車が弾んだ。
キャッ。と小さな悲鳴が漏れだす。
「もっと、しっかり掴まってて、これから道が悪くなるから」
うん。
と答えて、私は三笠君の腰に回した腕に力を込めた。
それから、私は思い切って自分の体を三笠君の背中に未着させる。
三笠君がピクリと反応する。
だって、しっかり掴まっててって、言われたんだもん。と自分に言い訳する。
三笠君の背中が熱い。三笠君も私の体温を感じてくれてるだろうか。
無言のままの二人と一匹を乗せた自転車が、稲穂の海原を駆ける。
ああ、空を飛ぶって、こんな気分なんじゃないかと思う。
この瞬間が永遠に続いてほしいと思った。
三笠君、凄くカッコイイ、とっても頼もしく思えてきた。
私達を乗せた自転車は街中を離れ、住宅街をぬけて郊外の田園地帯に至る。
見渡すかぎりの水田に青々とした稲穂がなびく。
涼しいげな風が吹き抜けると、稲穂の海原に波の模様が走り抜けて行く。
何て清々しい瞬間だ。
しかも、私は三笠君と一緒に居る。
ガタン。
段差を乗り越えた拍子に自転車が弾んだ。
キャッ。と小さな悲鳴が漏れだす。
「もっと、しっかり掴まってて、これから道が悪くなるから」
うん。
と答えて、私は三笠君の腰に回した腕に力を込めた。
それから、私は思い切って自分の体を三笠君の背中に未着させる。
三笠君がピクリと反応する。
だって、しっかり掴まっててって、言われたんだもん。と自分に言い訳する。
三笠君の背中が熱い。三笠君も私の体温を感じてくれてるだろうか。
無言のままの二人と一匹を乗せた自転車が、稲穂の海原を駆ける。
ああ、空を飛ぶって、こんな気分なんじゃないかと思う。
この瞬間が永遠に続いてほしいと思った。