アーちゃんとの話が終わり、私と三笠君は素子さんにお礼を言って店を出た。
最後に素子さんが「ショーマ、がんばれヨ」と声をかけてきた。
アーちゃんも、素子さんも、私達に何をがんばらせたいんだ、
仁連和菓子店を出る。
「あの。これから、どこへ 」
「マリアナさ」
「だから、それは何処?」
ふふふ。と三笠君が笑う。
三笠君、意外と意地悪だ。行き先を教えてくれない。
それとも、私を焦らせて面白がってる?
「ごめん、ごめん。今、教えるよ。とにかく自転車に乗って、走りながら話そう」
翠を自転車の前かごに乗せ、私は自転車の荷台に横ずわりで腰を下ろす。
スカートで外出したことを今更ながら後悔する。
じゃぁ、行く。三笠君がペダルを漕ぎ出し、自転車が動き出す。
「少し飛ばすから、僕に掴まってて」
三笠君に促されて、右手を彼の腰に回す。なんか、すごく恥ずかしい。
「奥寺さんの言っていたマリアナだけど、多分、猯穴《まみあな》の事だと思う」
「マミアナ?」
「そう。マミっていうのは、タヌキの事。つまり、猯穴は狸の穴ってことになる」
「狸? ここら辺に、狸なんて、居るの?」
「狸が居るかどうかは分からないけど、猯穴って名前の古墳はある」
「古墳?」
「そう。そして、古墳とかには、神社が建てられてる事が多い」
「そうか! 猯穴古墳にも、神社があって…」
「…それが、猫守神社の本社の可能性が高い」
最後に素子さんが「ショーマ、がんばれヨ」と声をかけてきた。
アーちゃんも、素子さんも、私達に何をがんばらせたいんだ、
仁連和菓子店を出る。
「あの。これから、どこへ 」
「マリアナさ」
「だから、それは何処?」
ふふふ。と三笠君が笑う。
三笠君、意外と意地悪だ。行き先を教えてくれない。
それとも、私を焦らせて面白がってる?
「ごめん、ごめん。今、教えるよ。とにかく自転車に乗って、走りながら話そう」
翠を自転車の前かごに乗せ、私は自転車の荷台に横ずわりで腰を下ろす。
スカートで外出したことを今更ながら後悔する。
じゃぁ、行く。三笠君がペダルを漕ぎ出し、自転車が動き出す。
「少し飛ばすから、僕に掴まってて」
三笠君に促されて、右手を彼の腰に回す。なんか、すごく恥ずかしい。
「奥寺さんの言っていたマリアナだけど、多分、猯穴《まみあな》の事だと思う」
「マミアナ?」
「そう。マミっていうのは、タヌキの事。つまり、猯穴は狸の穴ってことになる」
「狸? ここら辺に、狸なんて、居るの?」
「狸が居るかどうかは分からないけど、猯穴って名前の古墳はある」
「古墳?」
「そう。そして、古墳とかには、神社が建てられてる事が多い」
「そうか! 猯穴古墳にも、神社があって…」
「…それが、猫守神社の本社の可能性が高い」