昨日、つまらない事で、翠と喧嘩をした。
昨日は私の虫の居所が悪かった。
大好きだった人に彼女が居ることが分かり、悲しみと後悔の森に迷い込んでいた。
そして、その不安な心を、私は翠にぶつけてしまった。
翠なんか居ないほうがいい。
私は、残酷な言葉の刃で、翠を切り付けた。
夜になって、翠が私の部屋を訪れ、家を出て行くと告げた。
その言葉が気になって、私は眠れなかった。
皆が寝静まったころ、私は翠の部屋の前に立ち、
『ごめん 翠 お姉ちゃんが悪かった 行かないで』
と書いたノートの切れ端を、ドアの隙間から差し込んだ。
あのメモを、翠はちゃんと読んでくれただろうか。
朝の光を浴びながら、ベッド上で上半身だけ起き上がる。
そのまま、翠の部屋に聞き耳を立てる。
静かだ。
翠が、起きて来た時に謝ろう。
そう決めて、隣の部屋の様子を伺う。
けれど、いくら待っても、隣の部屋からはコトリとも音がしない。
いつしか、時計の針は七時を回り、両親が起きだす気配がする。
私はベッドから立ち上がる。
フローリングの冷たさが、体を貫く。
音を立てねように気をつけながら、自室のドアを開ける。
昨日は私の虫の居所が悪かった。
大好きだった人に彼女が居ることが分かり、悲しみと後悔の森に迷い込んでいた。
そして、その不安な心を、私は翠にぶつけてしまった。
翠なんか居ないほうがいい。
私は、残酷な言葉の刃で、翠を切り付けた。
夜になって、翠が私の部屋を訪れ、家を出て行くと告げた。
その言葉が気になって、私は眠れなかった。
皆が寝静まったころ、私は翠の部屋の前に立ち、
『ごめん 翠 お姉ちゃんが悪かった 行かないで』
と書いたノートの切れ端を、ドアの隙間から差し込んだ。
あのメモを、翠はちゃんと読んでくれただろうか。
朝の光を浴びながら、ベッド上で上半身だけ起き上がる。
そのまま、翠の部屋に聞き耳を立てる。
静かだ。
翠が、起きて来た時に謝ろう。
そう決めて、隣の部屋の様子を伺う。
けれど、いくら待っても、隣の部屋からはコトリとも音がしない。
いつしか、時計の針は七時を回り、両親が起きだす気配がする。
私はベッドから立ち上がる。
フローリングの冷たさが、体を貫く。
音を立てねように気をつけながら、自室のドアを開ける。