さっき見た一メートルはありそうなモフモフが仮に何かの尻尾だとして、一体何の動物なのだろう。
私の叫びを聞きつけてなのだろうか、中からバタバタと慌てたような足音が聞こえた直後、バンッと勢いよくカフェの戸が開いた。
「誰かいるのですか?」
雪のように白い肌に、大きな猫目が特徴的なメイド服のような格好をした女性だ。
女性は、二十代後半くらいだろうか。驚いたように私を見ている。
「あ、すみません。怪しいものではなくて、その、こんなところにカフェがあるのに気づいて、どんなところなんだろうと見てただけで……」
反射的にその場に立ち上がり、頭を下げる。
思わず口からは言い訳じみた言葉が飛び出した。
それまででも充分怪しい人だっただろうに、我ながら余計に怪しまれそうな言い訳だ。
「お客様だったとは、失礼いたしました。もう間もなく営業ですので、少し早いですが、どうぞ」
女性は入口のドアノブにかかっていた丸いドアプレートをくるりとひっくり返す。
今の今まで気づかなかったが、これまで目の前のドアプレートは“close”となっていたらしい。
今、ひっくり返されたことで、ドアプレートの表示は“open16:30-19:30”となった。意外と営業時間は短いらしい。
私の叫びを聞きつけてなのだろうか、中からバタバタと慌てたような足音が聞こえた直後、バンッと勢いよくカフェの戸が開いた。
「誰かいるのですか?」
雪のように白い肌に、大きな猫目が特徴的なメイド服のような格好をした女性だ。
女性は、二十代後半くらいだろうか。驚いたように私を見ている。
「あ、すみません。怪しいものではなくて、その、こんなところにカフェがあるのに気づいて、どんなところなんだろうと見てただけで……」
反射的にその場に立ち上がり、頭を下げる。
思わず口からは言い訳じみた言葉が飛び出した。
それまででも充分怪しい人だっただろうに、我ながら余計に怪しまれそうな言い訳だ。
「お客様だったとは、失礼いたしました。もう間もなく営業ですので、少し早いですが、どうぞ」
女性は入口のドアノブにかかっていた丸いドアプレートをくるりとひっくり返す。
今の今まで気づかなかったが、これまで目の前のドアプレートは“close”となっていたらしい。
今、ひっくり返されたことで、ドアプレートの表示は“open16:30-19:30”となった。意外と営業時間は短いらしい。