「ええ、綾乃さんのお陰だってお礼を伝えといてくださいと言われてましたよ」
「そんな……、私なんてそんな……」
「そんなことないです。由梨ちゃんだって、綾乃さんのおかげで自分の気持ちを伝えることができて、新しいお父さんともより良好な関係を作れてるって、この前の土曜日に言われてましたよ」
「ええーっ!」
何だか驚きだ。
みんな私の居ないところでそんな話をしてくれてるなんて……!
何だか信じられないけれど、そんな風に感謝されて悪い気はしない。
「それに吹奏楽部の浜崎さんからも、お手紙をいただいてます」
「……え?」
ミーコさんがレジカウンターの裏から一枚の封筒を取ってくる。
そこには、今、まだトラウマは克服できていないものの、みんなが浜崎さんのトラウマについて理解してくれたことから、楽しく活動できているという感謝の旨が端的に書かれていた。
あれから学校で顔を合わせることがあっても、恥ずかしそうに挨拶をされる程度だったから、まさかこんな手紙を寄り道カフェに送ってきているだなんて想像つかなかった。
確かに浜崎さんのことに関しては、明美にもすごく感謝されている。坂部くんのことでからかわれてばかりだから、すごく実感がわきにくいけれど。
「みなさん、綾乃さんに助けられてるんですよ」
「……そ、そうかな」
そのとき、寄り道カフェの外に人影が見えて視線を向ける。
大学生くらいの小難しそうな男性が一人、悩ましげに店の前に立っているようだった。
「そんな……、私なんてそんな……」
「そんなことないです。由梨ちゃんだって、綾乃さんのおかげで自分の気持ちを伝えることができて、新しいお父さんともより良好な関係を作れてるって、この前の土曜日に言われてましたよ」
「ええーっ!」
何だか驚きだ。
みんな私の居ないところでそんな話をしてくれてるなんて……!
何だか信じられないけれど、そんな風に感謝されて悪い気はしない。
「それに吹奏楽部の浜崎さんからも、お手紙をいただいてます」
「……え?」
ミーコさんがレジカウンターの裏から一枚の封筒を取ってくる。
そこには、今、まだトラウマは克服できていないものの、みんなが浜崎さんのトラウマについて理解してくれたことから、楽しく活動できているという感謝の旨が端的に書かれていた。
あれから学校で顔を合わせることがあっても、恥ずかしそうに挨拶をされる程度だったから、まさかこんな手紙を寄り道カフェに送ってきているだなんて想像つかなかった。
確かに浜崎さんのことに関しては、明美にもすごく感謝されている。坂部くんのことでからかわれてばかりだから、すごく実感がわきにくいけれど。
「みなさん、綾乃さんに助けられてるんですよ」
「……そ、そうかな」
そのとき、寄り道カフェの外に人影が見えて視線を向ける。
大学生くらいの小難しそうな男性が一人、悩ましげに店の前に立っているようだった。