「俺、今、綾乃さんと同じ高校に通ってるんです」
「そう。まぁこの世界で生きていくのなら、お勉強は大事よ。できないよりできた方がいい」
「はい。俺も雛乃さんからそう聞いて、今まで稼いできたお金で学校に通ってます」
二人の会話を横で聞いていて、あれ、と思う。
もしかして、坂部くんがあやかしだと祖母は知っているのだろうか。
「そうかいそうかい、お店は今も続けてる?」
「はい。そこの奥でやってます。よかったらいらっしゃいますか? 今なら空いてますよ」
坂部くんは、寄り道カフェへと続く路地を手で示してそんな風に言う。
「じゃあお邪魔させてもらおうかな、綾乃ちゃんもおいで」
「……ええっ? う、うん……!」
今回の買い物では冷凍食品は買ってないからちょっとくらいの道草は大丈夫だけど、まさか祖母と寄り道カフェに行くことになるなんて思わなかった。
私が寄り道カフェでバイトをしていることは、誰も祖母には伝えていない。
そんなことを教育熱心の祖母に知られたら、何を言われるかわからないからだ。
内心ヒヤヒヤしながら寄り道カフェに祖母とお邪魔すると、ミーコさんも驚いたように私たちを迎え入れてくれた。
「まあ! 雛乃様と綾乃さん!?」
「こんにちは」
「そう。まぁこの世界で生きていくのなら、お勉強は大事よ。できないよりできた方がいい」
「はい。俺も雛乃さんからそう聞いて、今まで稼いできたお金で学校に通ってます」
二人の会話を横で聞いていて、あれ、と思う。
もしかして、坂部くんがあやかしだと祖母は知っているのだろうか。
「そうかいそうかい、お店は今も続けてる?」
「はい。そこの奥でやってます。よかったらいらっしゃいますか? 今なら空いてますよ」
坂部くんは、寄り道カフェへと続く路地を手で示してそんな風に言う。
「じゃあお邪魔させてもらおうかな、綾乃ちゃんもおいで」
「……ええっ? う、うん……!」
今回の買い物では冷凍食品は買ってないからちょっとくらいの道草は大丈夫だけど、まさか祖母と寄り道カフェに行くことになるなんて思わなかった。
私が寄り道カフェでバイトをしていることは、誰も祖母には伝えていない。
そんなことを教育熱心の祖母に知られたら、何を言われるかわからないからだ。
内心ヒヤヒヤしながら寄り道カフェに祖母とお邪魔すると、ミーコさんも驚いたように私たちを迎え入れてくれた。
「まあ! 雛乃様と綾乃さん!?」
「こんにちは」