「……さっきの紅茶って」
「ああ、基本的にあやかしの存在に気づかれたときに飲ませる特別な紅茶だ」
「え……」
何それ、大丈夫なの? 少なくとも普通の紅茶じゃなかったってことなんだよね?
「そんな顔しなくても、害はない。人間が摩訶不思議に感じることを受け入れやすくするだけだ」
坂部くんの説明が妙に腑に落ちた。
どおりでさっきから私はこれだけ普通とはかけ離れた不思議なことを見て聞かされているというのに、冷静にいられるわけだ。
「で、俺は何に見える?」
「何って……。猫じゃないなら、犬?」
私が小首をかしげたとき、そばで二つ足で立っている白猫の姿をしたミーコさんが口を開いた。
「ギンさんは、狼のあやかしです」
ね、猫がしゃべった……っ!
今、いろいろと聞かされていたとはいえ、衝撃的な光景だ。
坂部くんの言う特別な紅茶を知らないうちに飲まされていたから、大きく取り乱すことはなかったけれど……。
「じゃ、じゃあ、坂部くんは狼になるの?」
今の姿は、やっぱり坂部くんには悪いけど、狼男のコスプレっぽく見える。
「ああ、基本的にあやかしの存在に気づかれたときに飲ませる特別な紅茶だ」
「え……」
何それ、大丈夫なの? 少なくとも普通の紅茶じゃなかったってことなんだよね?
「そんな顔しなくても、害はない。人間が摩訶不思議に感じることを受け入れやすくするだけだ」
坂部くんの説明が妙に腑に落ちた。
どおりでさっきから私はこれだけ普通とはかけ離れた不思議なことを見て聞かされているというのに、冷静にいられるわけだ。
「で、俺は何に見える?」
「何って……。猫じゃないなら、犬?」
私が小首をかしげたとき、そばで二つ足で立っている白猫の姿をしたミーコさんが口を開いた。
「ギンさんは、狼のあやかしです」
ね、猫がしゃべった……っ!
今、いろいろと聞かされていたとはいえ、衝撃的な光景だ。
坂部くんの言う特別な紅茶を知らないうちに飲まされていたから、大きく取り乱すことはなかったけれど……。
「じゃ、じゃあ、坂部くんは狼になるの?」
今の姿は、やっぱり坂部くんには悪いけど、狼男のコスプレっぽく見える。