私が由梨ちゃんの言葉を肯定と捉えたと解釈したのだろう。由梨ちゃんは確認するようにミーコさんに詰め寄る。
「はい。由梨ちゃんの仰る通り、綾乃さんは人間の高校生です。でも、私たちの正体もあやかしのこともご理解なさっているので、大丈夫ですよ」
私もミーコさんにさんに続いて、少し警戒するように私の顔を見る由梨ちゃんを安心させるように口を開く。
「ミーコさんの本当の姿も、ギンさんの本当の姿も見たことあるから、大丈夫だよ」
私の言葉に少し驚いたように目を開いた由梨ちゃんは、頭に乗った黄色い通学帽を脱ぐ。
すると、瞬く間に頭にはふわふわの三角の焦げ茶色の耳が現れた。
……か、可愛いっ!
あり得ない光景だというのに、寄り道カフェで働きはじめてから私の感覚はどうやら麻痺してしまったらしい。
リアルに人間に動物の耳が生えた姿を見ても、もはや驚くどころか、可愛いと癒されているのだから。
腰から飛び出す上向きの尻尾は、根本は茶色だが全体は白い。
ミーコさんと同じ猫にも似てるが、猫とは少し違うように感じた。
「由梨ちゃんは、何のあやかしなの?」
「違う」
けれど、由梨ちゃんは明らかにあやかしの姿をしているというのに、それを否定した。
「私はあやかしじゃない。けど、人間でもない」
「……え?」
あやかしでもない。だけど、人間でもない。
それなら、由梨ちゃんは一体何だと言うのだろう。
「はい。由梨ちゃんの仰る通り、綾乃さんは人間の高校生です。でも、私たちの正体もあやかしのこともご理解なさっているので、大丈夫ですよ」
私もミーコさんにさんに続いて、少し警戒するように私の顔を見る由梨ちゃんを安心させるように口を開く。
「ミーコさんの本当の姿も、ギンさんの本当の姿も見たことあるから、大丈夫だよ」
私の言葉に少し驚いたように目を開いた由梨ちゃんは、頭に乗った黄色い通学帽を脱ぐ。
すると、瞬く間に頭にはふわふわの三角の焦げ茶色の耳が現れた。
……か、可愛いっ!
あり得ない光景だというのに、寄り道カフェで働きはじめてから私の感覚はどうやら麻痺してしまったらしい。
リアルに人間に動物の耳が生えた姿を見ても、もはや驚くどころか、可愛いと癒されているのだから。
腰から飛び出す上向きの尻尾は、根本は茶色だが全体は白い。
ミーコさんと同じ猫にも似てるが、猫とは少し違うように感じた。
「由梨ちゃんは、何のあやかしなの?」
「違う」
けれど、由梨ちゃんは明らかにあやかしの姿をしているというのに、それを否定した。
「私はあやかしじゃない。けど、人間でもない」
「……え?」
あやかしでもない。だけど、人間でもない。
それなら、由梨ちゃんは一体何だと言うのだろう。