「アシスタントも決まったし、彼氏候補も出来たし、俺も本業に専念出来るかな?ネームのやり取りだけならネットでも出来るしね。原稿だってバイク便か福島に取りに来て貰っても良いしね。カナちゃんとは会う機会が少なくなるかな……」

対馬さんは微笑みながら、でも、どこか悲しげな表情をしながら私に言った。

「そ、そんな……悲しい事言わないで下さい!たまには顔を見せに来て下さい!」

私も対馬さんに会えなくなったら寂しい。それは恋愛感情ではないけれど、対馬さんは私にとってはお兄ちゃんみたいな人だから……、家族みたいに接する事が出来る人だから、会えなくなるのは寂しくて辛くて……切ない。

「……カナちゃん、そんな事を面と向かって言われたら、男は勘違いするよ。この子は俺が好きなのかな?って……」

「好きですよ、対馬さんの事。それが恋愛感情じゃないにしても、人として好きです。福島さんも好きです。例えば漫画家を辞めてたとしても、関係は切りたくないなって思います……」

「あー……、俺は思いっきり振られたけど、告白もされたみたいな変な感じ……」

「………?」

対馬さんの頬がほんのりと赤い。

私は思うままに伝えてしまったけれど、思い返せば……大胆な事を言ってしまっていた。……けれども、否定する気はない。

対馬さんも福島さんも人として好きだもの。