「……えっと、二人共、採用させて頂きます。……そ、それと隠しているつもりではないのですが…皆様の印象を壊さない為にも、私が女性である事は内密にお願いしたい、です……。まぁ、名前から女性かな?って推測してる方も居るかもしれませんが、今のところは公表はしないので……」

ドキドキしながら、ゆっくりと気持ちを伝えた。ヒロ君と会ってから、自然と他人が怖くなくなってきた。

「はい、内密にします!先生が可愛過ぎてキュン死にしそうです!」

えびまよさんがそう言った後にマナさんも…、

「憧れの先生と一緒にお仕事が出来るなんて光栄です!頑張ります!」

と言ってくれた。

年齢を見る限りでは私の方が年下なのに、私が"先生"と言うカテゴリーなだけで敬語で話してくれている。

あんなに嫌がっていたアシスタント募集だったけれど、こんなにも感じの良い方々が来てくれるならば、もっと早めに動けば良かった。

そうすれば、対馬さんにも福島さんにも御迷惑をおかけしなくて済んだのに……。

逃げてばかりいた自分自身が憎らしい。これからは、この二人と一緒に頑張って行く。

面接が終了した後、初日の時間等の打ち合わせをして二人は部屋を出た。