「ミヒロ君、茜ちゃんの居場所知ってる?私達、連絡が取れなくて困ってるの」

女子が一人、しなっとしながら俺に聞いてきた。俺は両腕を男子二人に羽交い締めにされてるから、逃げる事も何も出来ない。

「……知りたいのは俺もだよ!俺だって、茜ちゃんの居場所知りたいんだよ!学校でも見かけないし……!」

俺は喚き散らした。

「なぁんだ、この子は何も知らないんだ?茜ちゃんはね、潤君が妊娠させちゃって、学校辞めちゃったんだよ?知らないって、罪よね」

女子が俺の顔に自分の顔を近付けて、クスクスと笑いながら言った。妊娠だなんて、そんなにはずない。

「……そっくりじゃないけど、君、潤君に似てるね。流石、兄弟ね。まさか、茜ちゃんは弟君にも手を出しちゃったのかな?だから、弟君も茜ちゃんを探してたのかなぁ~?」

女子が俺の頬を撫でる。俺は寒気がして、女子の手を振りほどきたいに振りほどけなかくてもがいた。

「私、ミヒロって名前は大嫌いなの。でも、こっちのミヒロ君は可愛いから、お姉さんが遊んであげようか?」

こっちのミヒロ君?何を言ってんだよ!訳が分からない。ネクタイを外され、Yシャツのボタンを外された。

ゾワゾワして気持ちが悪い。これ以上は止めてくれ……。