優しい表情で私を見て、対馬さんが……申し訳なさそうに切り出す。

対馬さんが、心配して言ってくれているのは分かる。

分かるのだけれども……、今は……休んではいられない。

「…大丈夫、です。頑張って仕上げますから……!」

アップルジュースを飲み干して、一気に立ち上がろうとした、その瞬間……

グラリ、

と引力には逆らえないかのように、頭時は身体が後ろによろめく。

「……ほら、言ったでしょ?ちゃんと休まなきゃ駄目だよ!!」

対馬さんに両肩を捕まれて、ソファーに引き戻される。

ソファーに横になったら、目眩に似た感覚は無くなり、瞼が閉じそうだった。

「とにかく、寝なさい!!福島も、もうすぐ来るから……出来る限りの作業はしておくから……ね?」

「……はい、でも……休載は……」

「カーナーちゃーん!!とにかく寝なさい!!休載したくないなら、ページ数を減らす事も出来るんだから……寝不足で貧血になったっぽいんだから、身体壊す前に寝なさい!!

分かったね?」

いつになく、対馬さんが怒っていて、私をソファーに縛り付ける。

もうちょっと寝たら……、元気になれるかな?

「対馬さん……じゃあ、もう少しだけ寝ます」

「はいはい、ゆっくりとお休みー」

私は、身体にかけられていた毛布を肩まで被ると対馬さんに声をかけた。

対馬さんは、頭をそっと撫でると…作業場に移動して、私も目を閉じた。