昨日は最後の追い込みをかける1日前で……忙しいから見忘れていた。
ヒロ君が居るからと手紙をどこかにしまおうと、手に掴もうとした瞬間……
私の手をすり抜けた。
「……クローバーマンション507…ヒロサワ ミヒロ……?高等部……二年?誰……の?」
運悪くヒロ君が拾い上げてしまい、宛先を見られた。
“奏心(カナミ)”なんて、どこにも書いていない宛名の手紙。
どうしよう。
当然……、不信に思うよね。
ドクン……ドクン……と鼓動が高ぶるけれど、何の言い訳も何も思いつかないや。
部屋番号も507だし、一人暮らしだって、ヒロ君は知っているし……
騙していた事になる、真実。
焦れば、焦る程……手に汗をかき、冷や汗のようなモノがジワジワと出てくるのが自分でも分かった。 本当の事を伝えるしか、今の状況を凌げないのは分かっている。
……けれども、本当の事を伝えた所で、私は嘘つき女で、騙した張本人。
実際、そうだから仕方ないのだけれども…。
まだお別れしたくないよ。
「あの、これは……その……えっと……」
正直に自分の事情を明かすのが、一番の解決方法に繋がる。
でも、それは……
漫画家と言う事実と騙していた事実を同時に伝えなければならなくて……
一気に嫌われて、軽蔑される要素を含んでいる。
いずれ、バレるのは時間の問題だとは思っていたけれど……
一週間位でバレてしまうなんて、ね。
「カナミちゃんて……高校生だったの?でも、名前が…」
あ、あ、あ、
どうしよう……どうしよう?
頭が真っ白だ。
何も考えられないよ。
冷や汗も止まらなくて、気分も悪くなってきた。
立つのがやっとで、目の前がチカチカとして、細かな、お星様が舞っているかのように見える。
自分の足で立って居られない位に、視界がグラグラと揺れ始める。
「……ヒロ、く、……ん」
私は名前を呼ぶのが精一杯で、とりあえずはリビングのソファーに腰を降ろそうとしたけれど……
一歩、歩いた瞬間に……
視界が真っ暗になり、意識が飛んだ―――……
ヒロ君が居るからと手紙をどこかにしまおうと、手に掴もうとした瞬間……
私の手をすり抜けた。
「……クローバーマンション507…ヒロサワ ミヒロ……?高等部……二年?誰……の?」
運悪くヒロ君が拾い上げてしまい、宛先を見られた。
“奏心(カナミ)”なんて、どこにも書いていない宛名の手紙。
どうしよう。
当然……、不信に思うよね。
ドクン……ドクン……と鼓動が高ぶるけれど、何の言い訳も何も思いつかないや。
部屋番号も507だし、一人暮らしだって、ヒロ君は知っているし……
騙していた事になる、真実。
焦れば、焦る程……手に汗をかき、冷や汗のようなモノがジワジワと出てくるのが自分でも分かった。 本当の事を伝えるしか、今の状況を凌げないのは分かっている。
……けれども、本当の事を伝えた所で、私は嘘つき女で、騙した張本人。
実際、そうだから仕方ないのだけれども…。
まだお別れしたくないよ。
「あの、これは……その……えっと……」
正直に自分の事情を明かすのが、一番の解決方法に繋がる。
でも、それは……
漫画家と言う事実と騙していた事実を同時に伝えなければならなくて……
一気に嫌われて、軽蔑される要素を含んでいる。
いずれ、バレるのは時間の問題だとは思っていたけれど……
一週間位でバレてしまうなんて、ね。
「カナミちゃんて……高校生だったの?でも、名前が…」
あ、あ、あ、
どうしよう……どうしよう?
頭が真っ白だ。
何も考えられないよ。
冷や汗も止まらなくて、気分も悪くなってきた。
立つのがやっとで、目の前がチカチカとして、細かな、お星様が舞っているかのように見える。
自分の足で立って居られない位に、視界がグラグラと揺れ始める。
「……ヒロ、く、……ん」
私は名前を呼ぶのが精一杯で、とりあえずはリビングのソファーに腰を降ろそうとしたけれど……
一歩、歩いた瞬間に……
視界が真っ暗になり、意識が飛んだ―――……