今日は久々のオフ日、天気も良いし、お出かけ日和。

化粧を完璧に施し、クリーニング帰りの服に袖を通す。

引き出しに鍵をかけて、ガチャガチャと開けるフリをして開かないか確認。

……開かないから大丈夫、と。

香水をほんのりと漂わせ、女子力の高い可愛らしい靴を履き、いざ出発。

外に出るとふんわりとした暖かい春の陽射しと風が、身体に心地好い。

今日は1日中、晴れだと天気予報が教えてくれた。

太陽の光を沢山浴びて、身も心も浄化されたいな。

靴を買って、雑貨屋さんにも行っちゃおうかな?

バス停までの道程、頭の中は今日の計画で一杯。

久しぶりの1日丸々お休みだから、したい事が沢山あるの。

それなのに、こんな事になるなんて!!

「ちっ、ホスト以外に高額バイトは無いのかよっ!?」

歩いていると、ふと目に入った光景。

コンビニ横のコーヒーショップの壁を叩く男の子。

壁には、バイト募集の張り紙。

圧倒されて、立ち止まってしまい、目があった。

「アンタ、何?」

私を見つけて、するどい目付きで睨んだ。

「え…いや、ただ通りかかっただけ…で、す」