「俺が誘ったんだから、食事代くらい奢らせてくれる?それから今日はバイト代いらないから!遅刻もしたし、買い出しに来ただけで何もしてないから……」

「バイト代はきちんとお支払いしますし、次に外食する時は私が出します。お手伝いして頂いてるのにご馳走になってしまうなんて申し訳ないです……」

「うーん……、じゃあ間をとって1時間分だけバイト代をつけといて下さい。食事代は俺もご馳走になってるから、気にしないで。また今度、買い出しに行った時に外食しよう」

「はい、楽しみにしてます。今日はご馳走様でした」

冷蔵庫にナマ物や飲み物をしまいながらお礼を言う。短時間でも一緒に居られて、毎日が幸せ。

「……そう言えば、カナミちゃん。夏頃、連休取れたりする?」

「連休です、か……?」

「泊まりになってしまうけど、一緒に"旅"に行きませんか?当然、やましい意味はないです。カナミちゃんと一緒に行きたい場所がある」

お泊まり?旅?……私の頭の中は整理し切れていない。

「もちろん、別々の部屋にするよ。カナミちゃんが行けなかったら、俺一人でも行きたいから、その時は連休貰えるかな?」

「はい、私が行けない時はお休みして下さい。私も予定を調整してみますね!」

調整すると言ったのは良いが、原稿間に合うかな?一回だけお休みにして貰おうかな?

アシスタントさんも来てくれるし、2日位は休んでも平気なのかな?

とりあえずは対馬さんには相談してみよう……。