───今日の外食は中華になった。

ヒロ君が「お腹が空いたから沢山食べたい」と言って、テーブルバイキングの中華のお店を見つけて即決だった。

久しぶりに食べるお店の中華料理。

私達は海老好きなのでエビチリにエビマヨに海老焼売など、傍から見たら笑ってしまう程に海老尽くしだった。

「中華料理では、エビチリが一番好きです」

「俺もエビチリ」

ヒロ君と一緒に取り分けて食べる中華料理がとても美味しい。こんな楽しい来る日が来るだなんて、あの時からは思わなかった。

自分からの第一歩を踏み出しただけで、素敵な日々を手に入れた。

ヒロ君は彼氏でもなく、友達でもないが、一緒に笑いあえるだけで充分。

お腹がいっぱいになった私達はスーパーにより、食料品の買い出しをした。荷物が沢山あったので、帰りはバスにした。

夜だったので、バスの利用客は少なくて良かった……。

不思議だな、ヒロ君と一緒に居ると何でも乗り越えられる気がするんだ。外の暗闇でも、一緒ならば怖くない。どちらかと言えば男性の方が怖いのに、ヒロ君は怖くない。それだけ特別だと言う事なのかな?

「今日は有難うございました。カフェと中華料理の代金払います!いくらでしたか?」

私はバス代と自分の食料品代しか出してない。以前もエビグラタンをご馳走になったのに、またご馳走になってしまった……。