残った三人だけで話を進める訳にもいかず、私達は仕方なく、部室を後にした。
三人とも、帰る方向が一緒なので、同じ道を歩く。三人とも無言だ。
学校前の菅谷用水沿いの道。
やがて、道はカーブに差し掛かる。最初に、私が超能力を発動させた場所だ。
「佐藤の野郎、自分は助けて貰った身なのに、何だ、あの言い草は」
この場所に来た事が切っ掛けなのか、アッキーが陸くんへの不満を爆発させる。
「美幸が人の役に立ちたいって、言ってるんだから。その方法を一緒に考えてやれば
良いじゃないか。それを、兵器がどうの、軍隊がどうの」
アッキーが繰り出す憤懣に、シーちゃんも同じ気持ちなのか、黙ったままで頷く。
「……私、陸くんの心配も、分かる気がする」と陸くんを庇ってみる。
「だけど、力が使えるのは美幸なんだぜ。あの野郎は只の付けたし。刺身のワサビ、
牛丼の紅ショウガ、カレーの塩辛」
「カレーに塩辛添えるのは、アッキーだけ」
「えぇーっ。美味いぜ、あれ。一回、喰ってみろよ。って、そんな話じゃなく、俺は
奴の根性が気に入らないの」
「まぁねぇ。あの言い方じゃ、身も蓋もなくて、話が進まないもんね」シーちゃんが
同調する。
三人とも、帰る方向が一緒なので、同じ道を歩く。三人とも無言だ。
学校前の菅谷用水沿いの道。
やがて、道はカーブに差し掛かる。最初に、私が超能力を発動させた場所だ。
「佐藤の野郎、自分は助けて貰った身なのに、何だ、あの言い草は」
この場所に来た事が切っ掛けなのか、アッキーが陸くんへの不満を爆発させる。
「美幸が人の役に立ちたいって、言ってるんだから。その方法を一緒に考えてやれば
良いじゃないか。それを、兵器がどうの、軍隊がどうの」
アッキーが繰り出す憤懣に、シーちゃんも同じ気持ちなのか、黙ったままで頷く。
「……私、陸くんの心配も、分かる気がする」と陸くんを庇ってみる。
「だけど、力が使えるのは美幸なんだぜ。あの野郎は只の付けたし。刺身のワサビ、
牛丼の紅ショウガ、カレーの塩辛」
「カレーに塩辛添えるのは、アッキーだけ」
「えぇーっ。美味いぜ、あれ。一回、喰ってみろよ。って、そんな話じゃなく、俺は
奴の根性が気に入らないの」
「まぁねぇ。あの言い方じゃ、身も蓋もなくて、話が進まないもんね」シーちゃんが
同調する。