私はエスパーだった。
 森林公園での出来事は、そのことを明白に物語っている。
 私はエスパー。
 何故、そうなったのかは、分からない。
 けれど、その不思議な力は、私の元にやって来てくれた。

 この力は何なのか、この力で何が出来るのか。
 それは、その場にいた四人全員が考えた事だった。
 森林公園を辞した私達は、それから数日間かけて、私の元を訪れた、この不思議な
力について研究した。
 その仔細を全て書き連ねていっては、読むほうも退屈してしまうだろうから、ここ
では結果だけを纏めて書いておくことにしよう。

使える力)
 私が使えるのは、念動力(サイコキネシス)。
 手を触れずに物を動かす能力。

 超能力には他にもいろいろな種類がある。
 精神感応(テレパシー)=心の内容を、直接に他の人の心に伝達する能力
 瞬間移動(テレポーテーション)=自分や物体を離れた場所に瞬間移動する能力
 サイコメトリー=触れた物体に込められた人の記憶・感情を読み取る能力
 透視(クレヤボヤンス)=超知覚的に、外界あるいは遠方の状況を認識する能力
 未来予知(プレコグニション)=超知覚的に、将来起こることを予知する能力

 けれど、私が”今”使えるのは念動力だけだ。
 ”今”と書いたのは、他の能力も将来使えるかもしれない。とアッキーに言われた
からだ。