昼休みになった。
 うちの学校は、昼食を摂る場所は、生徒の自由となっている。
 自席で購買の惣菜を頬張る者。机を寄せ集めてお弁当を食べる人達。校庭や中庭に
場所をこさえてピクニック気分を味わうグループ。様々だ。
 私とシーちゃんとアッキーは、一緒にお昼を食べるのが常。
 今日も、昼休み開始のチャイムとともにアッキーがやって来て
「部室で食おうぜ」と誘ってくれた。
「うん。行く行く」と速攻で答える。
 ところが、普段なら真っ先に立ち上がる筈のシーちゃんが
「ええーっ、ホントにやるのー?」と謎の答えを返した。
「ちょっ……、言うなよ」と慌てるアッキー。

 何かある。と直感した私が
「何々、何のサプライズ」と問うと
「んーん。食事の後で……」とお茶を濁された。
 アッキーが何か企てているのは確からしい。シーちゃんも、それを知っている。
 誰かの誕生日? ……でもないしな。
 もしかして、二人の交際宣言? ……これも今更だよな。
 なんの計画が有るのか知らないが、せいぜい驚いてあげよう。などと考えながら、
教室を出る。