「どうして、私達が此処に? 私達、トリフネの中にいたんじゃ……」
「瞬間移動《テレポート》で、飛んだんだ」
「瞬間移動? って、私、そんな力が使えたっけ?」
「いや、そうじゃない。そうじゃぁ、ないんだ」
陸くんが私の正面に回り込み、悲しげな顔で私を見つめる。
「美幸さん。今まで、君を騙していてすまなかった。エスパーは僕なんだ」
えっ?! 何言ってるの、陸くん。エスパーは僕だって、どういう意味?
「超能力を使っていたのは、僕なんだよ。君の持っている『お守り』をかして」
言われるままに、握りしめていた『お守り』を手渡すと、陸くんは、それを自分の
首にかける。
「見てて」
陸くんが部室の一角を指差すと、部室のガラクタの中から水鉄砲が現れて、空中を
フワフワ飛んで私の目の前にやって来た。
この水鉄砲は、最初の超能力実験に使った物だ。中には、水が少し残っている。
空中で水鉄砲の引き金が動き、水が私に目掛けて吐き出される。
キャッと身を避けると、水は空中で停止し、そのまま寄り集まって、私そっくりの
顔になった。
「分かったろう。エスパーは僕なんだよ」
その言葉と共に、水は水鉄砲の中に還り、水鉄砲も元の場所に戻っていく。
「すまない。僕は、自分がエスパーだと知られたくなくて、君をエスパーに仕立てて
いたんだ」
私をエスパーに仕立てていた? それってどういう意味?
「瞬間移動《テレポート》で、飛んだんだ」
「瞬間移動? って、私、そんな力が使えたっけ?」
「いや、そうじゃない。そうじゃぁ、ないんだ」
陸くんが私の正面に回り込み、悲しげな顔で私を見つめる。
「美幸さん。今まで、君を騙していてすまなかった。エスパーは僕なんだ」
えっ?! 何言ってるの、陸くん。エスパーは僕だって、どういう意味?
「超能力を使っていたのは、僕なんだよ。君の持っている『お守り』をかして」
言われるままに、握りしめていた『お守り』を手渡すと、陸くんは、それを自分の
首にかける。
「見てて」
陸くんが部室の一角を指差すと、部室のガラクタの中から水鉄砲が現れて、空中を
フワフワ飛んで私の目の前にやって来た。
この水鉄砲は、最初の超能力実験に使った物だ。中には、水が少し残っている。
空中で水鉄砲の引き金が動き、水が私に目掛けて吐き出される。
キャッと身を避けると、水は空中で停止し、そのまま寄り集まって、私そっくりの
顔になった。
「分かったろう。エスパーは僕なんだよ」
その言葉と共に、水は水鉄砲の中に還り、水鉄砲も元の場所に戻っていく。
「すまない。僕は、自分がエスパーだと知られたくなくて、君をエスパーに仕立てて
いたんだ」
私をエスパーに仕立てていた? それってどういう意味?