部室の中からガサゴソと音が聞こえる。
 んんん。と、聞き耳を立てる。
「うわぁ。繕っとけば良かったな、ここ」と陸くんの独り言が聞こえる。
 陸くん!
 と叫びながら。勢いよく部室のドアを開ける。
 と、そこには上半身裸の陸くんがいた。
「のわッ!」「キャッ!」
 二つの悲鳴が鉢合わせ。

 思わず陸くんに背を向ける。
「ど、どうしたの? 何でそんな格好してるの」
「き、着替え中だよ」
 そう言われて、陸くんをチラ見すると、ソラシドレスキューのユニホームに着替え
中だった。
「着替える場所があるんだから、そっちを使ってよ」
 と、アッキーが作ってくれた部室内の着替えスペースを指さす。
「そこ、狭いし。それに、誰も来ないと思ったから……」
「もう! いいから、早く着替えて!」