こんな時、ソラシドレスキューとして何ができるのだろう。
 私の力で、セルベルク危機を回避できるのだろうか。
 出来ないにしても、何か人の役に立つことはできないのだろうか。
 分からない。
 私は、どうすればよいか分からない。
 そうだ、陸くんなら何かアイデアを持っているに違いない。
 陸くんに会いに行こう。

「お母さん。急用が出来た。私出かける!」
「こんな時に? どこへ!?」
「大事な用なの、すぐ帰る」
 私は、そう言い残すと、お母さんの止める声も聞かず、家を飛びだした。