部室のある建物を出ても、校門を通り過ぎても、二人は黙ったままだ。
菅谷用水沿いの道路を、無言のまま並んで歩く。
こんなとき何を話せば良いんだっけ?
ソラシドレスキューとして飛行中は、何でも話せてるのに……。
でも、往来の中で、ソラシドレスキューの話をしたら誰に聞かれるか分からない。
そんな話は出来ない。第一、仕事(?)とプライベートは分けなければ……。何か、
共通の話題は……と。あっ、そうだ。
「ねえ、陸くん。ネロって、何処に行ったんだろうね」
「普段は、この近所にいる筈なんだ。頭のいい子で、朝と夕方には、必ず僕の所に、
餌を貰いにやって来る。けど、今朝は来なかったし、日中も姿を見かけなかった」
「心配だね」
「うん。普段なら、いま時分になると僕の姿を見つけて降りてくるんだけどね」
「各地で起こってる動物の異常行動と関係あるのかな」
「分からないなあ」
「シーちゃん達は、動物の超能力、未来予知だとか言っていたけど、本当に天変地異
でもあるのかしら。何だか恐いね」
菅谷用水沿いの道路を、無言のまま並んで歩く。
こんなとき何を話せば良いんだっけ?
ソラシドレスキューとして飛行中は、何でも話せてるのに……。
でも、往来の中で、ソラシドレスキューの話をしたら誰に聞かれるか分からない。
そんな話は出来ない。第一、仕事(?)とプライベートは分けなければ……。何か、
共通の話題は……と。あっ、そうだ。
「ねえ、陸くん。ネロって、何処に行ったんだろうね」
「普段は、この近所にいる筈なんだ。頭のいい子で、朝と夕方には、必ず僕の所に、
餌を貰いにやって来る。けど、今朝は来なかったし、日中も姿を見かけなかった」
「心配だね」
「うん。普段なら、いま時分になると僕の姿を見つけて降りてくるんだけどね」
「各地で起こってる動物の異常行動と関係あるのかな」
「分からないなあ」
「シーちゃん達は、動物の超能力、未来予知だとか言っていたけど、本当に天変地異
でもあるのかしら。何だか恐いね」