「そんなこと言ったら何も出来ねぇじゃねえか」
アッキーは今にも陸くんに掴みかかりそうな勢いだ。
「そうだよ。何も出来ない。今回は、ブログのネタにされただけで済んだけど、嘘の
情報に踊らされて、僕たちが遭難する危険だってあるんだ。嘘情報を選別する有効な
手立てがないんなら、ソラシドレスキューを止めようって、そういう話」
「何を!!」アッキーが陸くんの胸倉を掴んで捩じ上げる。
止めて、止めて。どうして、どうして。こんなことに……。
折角、次の一歩を踏み出す勇気が湧いてきたのに……。
「止めて。何で、私たちが喧嘩しなくちゃいけないの。仲間でしょ」
私は二人の間に割って入り、陸くんを捩じ上げていたアッキーの手を解く。
陸くんは、レオタードのレスキューマークに出来た皺を伸ばしながら
「止める……というのは言い過ぎたけど、暫く様子をみた方が良いんじゃないか?」
「……」
「ネットのニセ情報は、僕達だけではどうしようもない。僕達を騙すって事が、どう
いう意味なのか、皆に考えて貰うのがいい」
陸くんはそう言い残すと、そそくさと着替えをして、部室を出て行った。
私の心に、冷たい風が吹き抜けた。
アッキーは今にも陸くんに掴みかかりそうな勢いだ。
「そうだよ。何も出来ない。今回は、ブログのネタにされただけで済んだけど、嘘の
情報に踊らされて、僕たちが遭難する危険だってあるんだ。嘘情報を選別する有効な
手立てがないんなら、ソラシドレスキューを止めようって、そういう話」
「何を!!」アッキーが陸くんの胸倉を掴んで捩じ上げる。
止めて、止めて。どうして、どうして。こんなことに……。
折角、次の一歩を踏み出す勇気が湧いてきたのに……。
「止めて。何で、私たちが喧嘩しなくちゃいけないの。仲間でしょ」
私は二人の間に割って入り、陸くんを捩じ上げていたアッキーの手を解く。
陸くんは、レオタードのレスキューマークに出来た皺を伸ばしながら
「止める……というのは言い過ぎたけど、暫く様子をみた方が良いんじゃないか?」
「……」
「ネットのニセ情報は、僕達だけではどうしようもない。僕達を騙すって事が、どう
いう意味なのか、皆に考えて貰うのがいい」
陸くんはそう言い残すと、そそくさと着替えをして、部室を出て行った。
私の心に、冷たい風が吹き抜けた。