それから、凌の彼女「ユカちゃん」は、度々家に遊びに来るようになった。
 とってもオシャレで、口数は少ないけれど、喋るとものすごく面白い。
 まるで、凌と似た者同士のよう。

 よく周りを観察していて、面白いコトを発見すると「舞子さん、あれ」と、こっそり教えてくれる。
 それが本当に面白くて、二人で大爆笑したり。
  いつの間にか、ユカちゃんと仲良くなっていた。

  お姉ちゃんか妹がいたらな……と常日頃思っていた私は、かわいくて面白い妹ができたようで嬉しくて。
 凌と喧嘩して、泣きながら相談の電話をくれたり、何気ないメッセージのやり取りも増えていった。

 そのうち、凌がいなくても二人で買い物に出かける仲になっていた。


 ユカちゃんにお兄ちゃんがいることを知ったのは、それからすぐのこと。