あちこちウロウロしたって、しょせんは病院。

まあ、改築に改築を重ねているから迷路みたいなんですけど。

1日居るだけで、すっかり内部の構造は頭の中にインプット済み。

点滴ブラ下げて外にも出られず、いつ帰れるのかすら分からない状況がキツい。

部屋に戻れば、また救急車のランプがチカチカ見えるし。

ここ、救急病院でもあるんですよ、地区最大の。

あーヒマヒマヒマ……とつぶやきつつ、廊下に行くと、エレベーターから車椅子に乗せられたうら若い女性が運び込まれました。

行く方向を見ると、何と私の部屋。

よっしゃー! 何か具合悪そうだけど仲間が出来たぞぉ!

しゃべれるかなー、でも顔色悪そうだしなー。

そんな期待を胸に秘めつつ、部屋に戻ったのですが……。

同室さんは大変な人だったのです。

ええ。