自責の念に苛まれながら、雄大は琴葉の元へ戻った。

ベッドでは琴葉がすやすやと寝ていて、雄大はそんな琴葉の頭を優しく撫でた。
さらさらの髪の毛が雄大の指をすり抜けていく。

愛しくてたまらない存在。
今すぐにでも抱きしめたい。

ふと、前に琴葉に言われたことを思い出した。

───雄くんは仕事しすぎだよ。

うたた寝をしていた雄大に、優しく毛布を掛けながら呟いていた。

「何だよ。仕事しすぎなのは琴葉だろ?」

雄大の呟きは誰にも聞かれることもなく、静かな部屋の中でひっそりと消えていった。