「景気づけに飲むんじゃなかったの?」
「…あぁ、やめた」
なんかさっきから妙に元気ないように見えるのは
アタシだけ?
「…どうしたのさ。
急に神妙な顔して…」
暗いよ、ブルーだよ。
考え事っすか?
煌月はしばらく黙っていたかと思ったら
ようやく重い口を開けた。
「…悪かった」
「え?」
話したかと思ったら
いきなり謝られた。
本当になんなの…?
「口止めされてたのに
陽向さんに喋ったからな…」
あー…
その事を気にしていたのか…
って、気にしてたのか!?
「まぁ…過ぎた事だし
口止めさせたのもいけなかったから…」
冷静に考えてみれば
自分の事なのに煌月に言うなって巻き込んだのは
悪かったなって思う。
「…お前が倒れたとき
そこまで無茶していた事に気付かなかった。
身体は限界なはずなのにまだ働こうとしてるし
どうしてそこまでするのか俺にはわかんねぇ。
お前にはお前の考えがあるんだろうし
それを否定するつもりもない。
だけど…」
「だけど…何?」
「…アレ以上どうしても無理をさせたくなかった」
え…?