「心臓って…
どういう事だ?セツナ…」
「えっと…」
まぁそうなるわな。
言っちゃった当人は涼しい顔してるけど
こっちは熱とは別の汗が凄いんすけど!
マジで
“口留め”じゃなくて
“口封じ”にしておけば良かったな。
殺・煌月。
「陽向さんが転勤になったすぐあとに
七星、交通事故に遭ったんです」
「煌月ッ」
「意識が戻らなくて
しばらく集中治療室にいたんですが
幸いにも脳には異常がなく
でも心臓に損傷を負ってしまったので
今も後遺症で苦しい思いをしているんです」
やめる気ゼロどころか
全部言い切ったよコイツ!
何を血迷った!?
「俺の知らないところで
そんな事があったのか…?」
「え、えぇ…まぁ」
もうこれだけ全部話しちゃったら
MAX心配・不安げなこの人に
誤魔化せません。
嘘を付けません。
「確かに煌月の仰る通りです」
正直に話さざるを得ない。
「事故に遭った時の記憶は正直ないよ。
意識が戻った時は病院だったし。
心臓に関しても話は聞いるけど
特に日常生活に支障はないから気にしてない」