その言葉を聞いて
ようやく“合格”した事を実感。
心底ホッとした瞬間だった。
課長は張り切って早速上層部へと向かい
アタシと陽向さんは
ひとまず給湯室でコーヒーを啜る―――
って
いつの間にそんな画になってんの。
「お疲れ様、セツナ」
「…どうも」
彼が淹れてくれたコーヒーを飲みながら
なんとも複雑な状況だ…。
「今回の企画
思った以上に時間も掛かったし
結構大変だったけど
無事終わって良かったよな」
「…えぇ、まぁ」
最初はどうなるかと思いましたけどね。
突然、元カレと再会して
いきなり、新企画を任せられて
挙句、2人で進めていく事になって。
こんな経験するなんて
考えてもみなかったよ。
「セツナの才能には驚いた。
コラムも良く書けてたし
みんなの意見を上手くまとめて取り入れてる。
仕事の呑み込みも早いし
良い腕を持っているんだな」
そんなに褒められまくると
元恋人とか関係なく
社会人として素直に嬉しく思ってしまうんですが…。
だってアタシはアナタの事
元々は仕事上で憧れていたんだから―――