「おい。
 ちゃんと休んでんのか?」


デスクで仕事をしているアタシの元に
数週間ぶりに煌月がやってきた。

ココのところ忙しく
いろんな部署を転々としていたから
こうして喋るのが久しぶりに感じるな。


「もちろん。
 睡眠も食事も出来る環境にはあるからねー
 特に困ってないよー」


会話をしながらも
目線はパソコンを一点。
煌月には悪いけど
手を休めるワケにはいかないのよ。


「お前…大丈夫か?」

「何がよ?」


ってかどういう意味よ。
『お前の頭は大丈夫か』って?←言ってない。
失礼だな、オイ。


「根詰めすぎなんじゃねぇの?
 意地になってんの?」

「そうかぁ?
 意地になってるつもりはないけど」


与えられた仕事は
責任持って最後までやるだけ。
ごく普通の当たり前な事っしょ。


「セツナ、ちょっといいか?」

「わかった、今行きま…」


元カレに呼ばれ
席を立った瞬間―――


「…ッ」


また、だ。


「七星…?」

「どうした?セツナ?」


眩暈…っていうのか。
ココのところ不整脈もだし
血圧がずっと低いから
こんなのもしばしばあるんだよな…。