「寝不足は体に良くないから
気をつけろよな」
「何…人の心配してんの…」
ビックリしたわ
絶対言う相手を間違ってる気がする…
「彼女の心配してやんなよ、アホ」
通話の切れたスマホにボヤキながら
アタシはお風呂に入りに
眠りに就いた―――
翌日。
「アレから大丈夫だった?早乙女さん」
顔を合わせた煌月に
昨日の事を聞いてみた。
「大丈夫なワケがない。
帰った途端
喚き(わめき)散らされた」
「あらー…」
なんともご愁傷様です。
「でも連絡してやらんかった方が悪い」
「いやおかしいだろ。
付き合ってるワケでもねぇのに
なんで1分1秒の行動を監視されて
すべて報告する必要があるんだよ」
「アタシに聞くな」
んな事、知らんわ。
“幼馴染”ってポジションで
合鍵使って部屋に入り浸ったり
常にコイツの状況を把握してるこの関係性に
こっちが疑問だよ。
「でもイヤだって割に拒絶しないじゃん。
どうしてよ?」
自分で言いながら思ったけど
そうだよ、そこだよ。