煌月のご両親が事故に遭い
父親が亡くなり
母親が集中治療室で入院して…と
それは1カ月半ほどの出来事だと思う。
期間が曖昧なのは
会社自体が詳細を多く語らないから。
きっと本人への配慮だろう。

その中で
煌月が荒れて
早乙女さんに託して…と
目まぐるしく
様々な出来事もあった。


そして…

2人と会わなくなって
もう丸1カ月も経っている。

その間アイツはどうしているのか
お母さんがどんな状態なのか
情報がわからないまま
日数が経っている。

心配しているけど…
アタシはもう近付けない領域だから
聞いてもないし連絡も取ってない。

本人が出勤してきて
また普通に話せる事があれば
きっとそのときが
“元通り”なのかもしれないから。

それまでは何も言わないでいようと思っている――


それなのに…


「はぁ…」


パソコンの画面を眺めながら
出るのは溜め息。
体に入るものはコーヒーばかり。

正直なところ
仕事が手に就かず
頭はボーッとしている。


「七星さん
 大丈夫です…?」


挙句
同じ部署の社員にまで心配される始末。