「早乙女さん…」


彼女にまた
アタシは何も言葉を掛けてあげられない…

煌月と早乙女さんにしか
苦しい気持ちはわからないのに
どうにかしてあげたいなんて…
アタシのエゴにしか過ぎないよね。


「どうしてアナタばっか…」

「え…?」


アタシは
ボソッと小さく呟いた彼女の声に
思わず反応してしまった。


「ジンくん
 私には何も話してくれなかったのに
 七星さんには自分の気持ちまで話す…
 なんでなのよ」


このコ…
もしかして…


「私は、もっと昔からジンくんの傍にいたし
 お母さん達ともずっと長く
 いつも一緒にいた。
 彼の気持ちに寄り添いたいのに
 私には心を開いてくれなかった…
 どうしてなのよッ」


コレが本音なんだ…

本当は誰よりもアイツの事を心配していて
助けてあげたかったのに
上手く伝えられず悩んでいたんだ…


「アイツに…言ってみたらどうかな?」

「なんて言うのよ!
 傍にいたいよ。って?
 なんでも話してよ。って?
 そんな事、言えるはずないじゃないッ」