「ねぇ陽向さん…
アイツに何があったのか
何か知っているんですか?」
「まぁ…そうだな…」
アタシの質問に答えづらいのか
少し考えた様子で
戸惑っているように見えた。
よっぽど言いづらい事なんだろうね。
「そう…ですか。
やっぱり何かあったんですね。
アイツ…無理しなきゃいいけど…」
他人に悩みを話したり
相談したりしないヤツだから
きっと独りで抱えてんだろうな…。
「煌月の両親…
事故に遭ったんだ」
「え…?」
ご両親が、事故…?
「山に登るのが趣味だったみたいで
登山中に通信が途絶えたって
煌月に連絡があったんだ。
捜索に時間が掛かって
やっと発見されたんだけど…」
想像もしなかった事態に
アタシは一瞬、耳を疑った。
「父親が亡くなって
母親が意識不明の重体なんだ―――」
そんな事が起きているなんて
信じられなかった。
あまりに突然で
そしてあまりにも惨い(むごい)。
こんな事実を知らされた煌月は
今どんな気持ちなんだろ。
だけど、聞けるはずない。
心の傷を
深く抉り(えぐり)たくないから。
アイツに何があったのか
何か知っているんですか?」
「まぁ…そうだな…」
アタシの質問に答えづらいのか
少し考えた様子で
戸惑っているように見えた。
よっぽど言いづらい事なんだろうね。
「そう…ですか。
やっぱり何かあったんですね。
アイツ…無理しなきゃいいけど…」
他人に悩みを話したり
相談したりしないヤツだから
きっと独りで抱えてんだろうな…。
「煌月の両親…
事故に遭ったんだ」
「え…?」
ご両親が、事故…?
「山に登るのが趣味だったみたいで
登山中に通信が途絶えたって
煌月に連絡があったんだ。
捜索に時間が掛かって
やっと発見されたんだけど…」
想像もしなかった事態に
アタシは一瞬、耳を疑った。
「父親が亡くなって
母親が意識不明の重体なんだ―――」
そんな事が起きているなんて
信じられなかった。
あまりに突然で
そしてあまりにも惨い(むごい)。
こんな事実を知らされた煌月は
今どんな気持ちなんだろ。
だけど、聞けるはずない。
心の傷を
深く抉り(えぐり)たくないから。