瞬間移動の如く
あっという間にソファに座らされていて
アタシは放心状態。

心拍数は別の意味で急上昇してくれてるし
いったい何が起きたんだ…?


「七星…お前
 ちゃんと飯食ってんのか?」

「…え?」

「さっきも思ったけど…痩せたのか?
 軽すぎだぞ。
 俺の謹慎中にダイエットでもしてたのか?」

「なッ…」


女性に向かって遠慮もなく体重の事を聞くと!?
しかも“さっき”って…いつどこで思ったんだよッ


「もともと太ってたみたいな言い方しないでくれるかなぁ。
 食欲なかっただけで
 ダイエットなんかしなくても痩せるわ」


って思わず言ってしまってから
『おっと、マズイ事を口走った気が…』とまたも後悔。


「食欲なかったって…
 まさか“あの一件”で食ってねぇのか!?」


ほら、そこ拾っちゃうんだよこの男は。


「…別にそれが原因ってワケじゃないけど…」


と、ボソボソっと呟いてみたモノの
そんなのを聞き入れるようなヤツじゃない。


「食ってねぇ上に大量飲酒したのか?」


この様子だと…
また怒られるな。
それもガミガミ来るヤツだ。